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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第3章 運命の瞬間
 賢は首を振った。


「ジュチ、僕はもう東宮ではない。邸下と呼ぶのは止めた方が良い。誰かに聞かれたら、ジュチの身が危険になるから」


「いいえ」




 ジュチはひたむきな瞳で賢を見上げた。いつもは物静かな男の双眸の奥に蒼白い焔が燃えている。ジュチの気迫に、賢の方が息を呑んだ。
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