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第23章 落城の夜

　後ろ姿や着ている衣服が見慣れたものだったため、フィメリアは近づいたのだ。声をかけて身体を揺さぶった瞬間、フィメリアは侍女が息絶えていることを悟った。



「何故、こんなことに」





　フィメリアの声が戦慄いた。レセの着ている蒼い服は襟元が大きく開き、まろやかな胸乳がはっきりと露出していた。スカート部分は引き裂かれ、白い脚が太腿まで露わになっている。抵抗したときに殴られたものか、レセの顔は眼許や口許が腫れ上がっていた。