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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第24章 後宮という名の檻
 フィメリアは絵の具におずおずと触れると、後は何かに引き寄せられるように筆を持ち、色を水で溶き、夢中で筆を走らせていた。



 二人目の来訪者があったのはふた刻ほど色塗りに熱中した後のことである。





「姫さま、お客人がお見えです」
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