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第26章 喪失、そして愛、ふたたび

　スエンは覚悟を決めたようで、素直に頷いた。




「承知しました。さあ、どうぞ、存分にご覧になって下さいまし。狭くて調べるところもさほどありませんが」






　戸口を塞ぐように立っていたスエンが脇によけると、小柄な役人に続いて背の高い若い男が入ってきた。役人のお仕着せを纏っているが、背の高い方は若いけれど、存在感のある男だ。