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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第26章 喪失、そして愛、ふたたび
「判ったわ」



 フィメリアは頷き、笑顔でスエンに手を振った。スエンがフィメリアに毛織りの上着を着せかけ、笑いながら手を振ってくれる。そのまま少し歩いた。歩く度に雪に足跡が付くのも面白い。背後を振り返っては小さく声を上げて笑った。




「―随分とはしゃいでいるな」




「―!!」
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