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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第4章 逃亡
 見世の女将が立っていた。注文した青菜のおひたしを運んできたらしい。



「女将、失礼なことを言わないでくれ」





 ジュチがやや気色ばんで言うのに、四十ほどの太り肉(じし)の女将は朗らかな笑い声を上げた。
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