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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第4章 逃亡
「待て、ところで、その馬車に乗っているのは?」



 副行首が口ごもったところ、沈行首が引き取った。流石に動ずることなく、慇懃に言う。



「は、妻と娘にございますが」




「ウム、一応、中を検めさせてくれ。今は前王太子が王宮から脱走したとかで、都を出る者たちの検分も厳しくなっておるでな」
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