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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第5章 優しい日々
 過保護の兄のような口調で言い、彼は賢の人差し指をおもむろに銜えた。



「血を止めるには、これがいちばんです」



 けれど。その刹那、感じた甘い痺れのようなものは何だったのだろうか。ジュチの口に含まれた一箇所だけがまるで焔が点ったように熱を帯びた。





「もう大丈夫だから!」
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