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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第5章 優しい日々
「もし、おいやではないのなら、これを受け取っては頂けませんか」







 賢の前に差し出されたのは、簪(ピニヨ)だった。初夏の空の色をそのまま閉じ込めたように小さな石が付いている。その傍らには太陽を取り囲む星たちのように小さくて透明な石が散りばめられていた。
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