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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第5章 優しい日々
その瞬間、賢は自分が眼前の男を、ジュチを好きなのだと認識した。しかも、その〝好き〟は亡くなった父王に抱いていたような気持ちとは大きく異なる、明らかに特別な〝好き〟だ。もしかしたら、ジュチが求める〝好き〟というのは、この特別な〝好き〟なのではないか。
この想いはまだ淡くて小さすぎて、当人の賢でさえも、はきとは掴めない。でも、ジュチを大好きだと思うその気持ちは明らかにこれまで多くの人に抱いた〝好き〟とは違う。ジュチという男は賢にとって特別な、ただ一人の大切な人なのだと心から思えた。
この想いはまだ淡くて小さすぎて、当人の賢でさえも、はきとは掴めない。でも、ジュチを大好きだと思うその気持ちは明らかにこれまで多くの人に抱いた〝好き〟とは違う。ジュチという男は賢にとって特別な、ただ一人の大切な人なのだと心から思えた。