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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第6章 二人だけの祝言と涙の別離

「乾―いや、殿下、僕は王位を狙ったりはしない。殿下と違って元々、王になりたいという野心もなかった。僕が生きていれば親元派の連中の手駒にされる危険性はあるから、確かに目障りにはなるかもしれない。でも、僕はあなたの王位を脅かすことはない。だから、このまま見逃して欲しい。二度と王城には近づかないし都にも行かないと約束する」
と、いきなり王が笑い始めた。何がおかしいのか、低い声で笑い続ける王が狂ったのかと一瞬思ってしまったほどだ。
と、いきなり王が笑い始めた。何がおかしいのか、低い声で笑い続ける王が狂ったのかと一瞬思ってしまったほどだ。

