この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第7章 対決

更に、何か遺品として取っておきたいものがあればとまで申し出てくれた。それに対して、賢は釣り竿を取っておいて欲しいと頼んだのだ。この釣り竿がここに届いたということは、護衛官は間違いなくジュチの亡骸を丁重に弔ってくれたのだ。
あのまま骸(むくろ)を放置していたとしたら、時間をおかず野犬や獣の餌食になってしまっていた。大好きなジュチがそんな目に遭っていると考えただけで気が狂いそうになるけれど、せめて誰かが亡骸を弔ってくれたなら、それだけでも心は幾ばくかは慰められる。
あのまま骸(むくろ)を放置していたとしたら、時間をおかず野犬や獣の餌食になってしまっていた。大好きなジュチがそんな目に遭っていると考えただけで気が狂いそうになるけれど、せめて誰かが亡骸を弔ってくれたなら、それだけでも心は幾ばくかは慰められる。

