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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第10章 愛縁
 何故、賢はいつも泣いてばかりいるのだろう。そこまで自分は彼女に嫌われているのだろうか。あまり考えたくはないが、賢がいつも髪に飾っているあの簪は、あの男の贈ったものに違いない。だからこそ、あそこまで大切にし、まるで離れがたい恋人のように始終眺め触れては泣いているのだ。







―まったく忌々しいヤツめ。
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