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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第10章 愛縁
 喉の渇きを憶え、賢は小さく呻いた。






―身体が熱い。





 身体全体が焔の塊と化したかのように熱くなっている。長い影を落とす睫が細かく震え、賢はうっすらと眼を開いた。ぼんやりとした視界に映じる周囲が次第に明確な輪郭を伴ってくる。
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