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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中
真希の小さい顔を覆う大きなマスク。
それに光瑠は、んん?と眉を寄せた。
「んっ……ふぅ…」
「………真希…」
微かに開いた瞳。
しばらくぽけ…っとしながら自分を見つめてくる彼女が心配になって光瑠は上体を起こした。
「あ……光瑠さん……」
「どうしたっ……風邪かっ…?」
「へ…?」
すかさず額に手を当てて熱があるか確かめる光瑠に、真希はすっかり目を覚まして何度も瞬きをしている。
「だるいか……っ?」
「いや……あの……」
あまりに慌ててしまって、額に触れても熱があるのかよく分からない。
古畑に体温計を持って来させよう…
そう思ってベッドから起き上がろうとすると、ギュッと服を掴まれて光瑠は振り返った。