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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中


「そうだ……確かその前に隼人と……」



突然ごにゃごにゃと独り言を言い出した光瑠さんを不思議に思って見つめていたら、突然ハッ!と顔を上げたので思わず身体がビクッとなってしまった。



「なっ……なんですか突然っ……」


「風邪なら移るだろうがっ……!」



「はい……? だから、隼人の風邪が────」



「違うお前だ!!!」



あんまり大きな声で叫ばれて、私はギュッと目を瞑った。


……よくもまぁ、病み上がりでこんなにも大きな声で…



「……そんなに叫ばないで…普通に言ってくださいっ…」


「だからっっ!!!」


「わぁっ…」



私の言ったことが伝わらなかったのか、光瑠さんはさらに大きな声で叫んで私の両肩を掴んだ。



「お前は妊娠してるんだぞっ……」


「─────…」


「そんな風に一緒に眠っていたら、お前に風邪が移ってっ……」


「あ、あのぉ……」


「もう少し自分の身体を大切にしろ!!」








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