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サイドストーリー8
第2章 キミの体温 ボクの吐息
付き合って2年。
あれから毎日、大切に大切にしてくれて
自分が新田くんにとってとっても特別な存在だと感じさせてくれる。

新田くんの仕事はものすごく忙しくて
すれ違いの日も多いけど
出来る限り10時になる前に家に電話をくれる。

前日に無理をしても2人のイベントには必ず休みを取ってくれて
私は毎日新田くんの愛を感じながら過ごしている。

そんな年末に新田くんが
「悪い。ゴールド・コーポレーションの新年会に出なきゃいけなくなった」
と不機嫌そうに言った。

ゴールドはウチの大得意先の外資系でここ数年の取引額は目を見張るものがある。
外資系で毎年1日に新年会を催すので有名だけど
ウチからは海外事業部の部長が出席していたはずだ。

「海外の部長が都合悪くて俺に回ってきた」

本来なら経管とはいえ主任になったばかりの新田くんが部長の代理出席するのは
ある意味大抜擢で異例だ。
だから、喜んでいいはずなんだけど

「新年初日に洋子と過ごせない」

なんて機嫌が悪い。
この調子じゃ、1度はお断りしたんじゃないか、なんて思っちゃう。

小さく笑った私に、さらに不機嫌になって
「洋子は俺と新年を過ごせなくていいのかよ」
なんて子供ぽいことまで言う。
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