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サイドストーリー8
第22章 花の咲くころ
花屋で働いている私と違って、商社に勤めている駿ちゃんが名字を変えるのは
仕事上に支障が出たり、好奇な目で見られたり色々大変だと思うけど。

それでも小さい事なんて言い放っちゃう駿ちゃんは本当に心の大きな人だと思う。

「別に楠になるのがイヤって訳じゃないけど・・・
楠花、って名字も1文字、名前も1文字で変じゃない・・・よね?」

「なんだ。花そんな事を気にしてたのかよ。
俺なんか生まれた時から楠駿だぞ」
「うん。なんか駿ちゃんはピッタリだからいいと思う」

「花だってピッタリだよ。生まれた時から俺のお嫁さんだな。
名字が1文字で名前が1文字なんて、俺とおそろい」

駿ちゃんは嬉しそうに私をハグしてキスしたけど。

夢ちゃんだって1文字の名前だし
駿ちゃんの弟の昴だって1文字じゃん

なんて事は、言わないでおいた。

ちょっとゴネてみただけ。

駿ちゃんと二人で婚姻届にサインをして。
私は、楠花になります。

END****


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