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快楽の果てにあるもの
第2章 突然のKiss
あの奇妙な出会いから数週間、あのお客様はお見えにならない。

なんだ、あの夜だけの一限さんだったの?

少し寂しく、諦めて仕事をしていた。

時計が21時をすぎ、今日もこのままで終わるのかな…と
半ば諦めていた時。

『こんばんは~、いらっしゃいました~。』

楽しそうに店に入ってきたのにはびっくり。

「いらっしゃいませ、随分お久しぶりでしたね。」

その日は彼と他4人で来店。

『お、地元に戻ってたんや。何?寂しかったか?(笑)』

「はい、もういらしてくれないかと思ってました。」

『ハハハっ。ママは上手いな(笑)』

彼の笑顔にキュンと胸がが絞め付かれた。

極普通の会話が続き、流れはカラオケをする事に。

一緒に来た1人の方が、

「○○さん、1曲聞かせてくださいよ。」

と彼にマイクを渡した。

『えぇよお、声でねぇし』

最初は拒否していたのに、押し切られ歌うことに。

佐野元春のガラスのジェネレーション。

上手すぎだし。

私のめは彼に釘づけになる。
要所、要所で私を見ながら歌う彼。
これって、ヤバいパターン。
惹かれちゃうよ。

パチパチパチ…「やあー、やっぱり上手いですよ」

周りからも拍手。
少し誇らしげに照れてる彼に

「上手いですね、」と拍手した。

『そんな事ないって。(笑)』

キュンと胸を掴まれた。
その日は楽しく閉店を迎え、
彼とお連れさんはタクシーで帰った。
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