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第19章 ②―８　そしてまた二人。

その小さな優しさを目にしたら

もう不安も不満もなくなっていた。




「ありがとう…」



そう言って、私がシュークリームに手を伸ばしたとき、



「はぁぁっくしょん！」





とレイがくしゃみをした。




ズルズルと鼻水を流すレイを私は布団に誘う。




レイは嬉しそうに布団に入って、



私を優しく抱き締めた。




ああ…


幸せ…






そして私は



「なに？風邪！？バカじゃない？そんなもの弱者しかならないのよ！」


と言って、強くレイを抱き締め返した。




(第②話　終わり)