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第10章 私に愛のあるセックスを教えて

亀頭を美緒の粘液に十分に絡ませ、ゆっくりと押し込んでいく。
ｸﾁｬ、ｸﾞﾁｭｸﾞﾁｭ─
うっ！キツいな！
まだ頭の先端がほんの少し入っただけなのに…

一気に押し込めたいとこだけど
それじゃ美緒にはキツいだろ

ふと美緒の顔が眼に入った─
苦しそうな表情で必死に我慢してるように見える。
「ぁ、痛い？」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
「……違っ…」

でも、涙が滲んでる。

ナカは充分過ぎるほど濡れてるし
じゃあ…まだ、昔の記憶が？

やっぱりそう簡単にはいかないか

「美緒、やっぱり嫌か？」
焦ってムリしなくても─

ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
「違っ、ﾀﾞ、ﾒ─」…美緒
「……止め、ない、で─大、丈夫─だから」

美緒の眼から涙が零れ落ちた。

きっと自分の中でいろんな葛藤が有るんだろうけど
過去の自分をどうしても捨てたいんだな─
覚悟を決めて俺にすがる美緒に嫌なんて言えるわけがない。

「好きだよ」
「─ぇ─」

「美緒とずっと一緒にいたい」
口にしてはいけないと思った言葉が無意識に出た。
俺は──やっぱり美緒が好きだ。

美緒を守りたい。
一緒に生きていきたい！
今さらでズルいけど

やっぱり自分に正直になりたいし、由美にもちゃんと伝えたいと思った。

「美緒が好きだ、美緒……俺と─」

ﾝﾝｯ！─美緒の手が俺の口を塞いだ。

ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ〝ダメ〟
その先は言うなってこと？

「私も…ヒデが大好き──今だけ本物の恋人だから、私も正直に言うね…大好き…ヒデが大好き」

美緒…

美緒はこれが俺との最後の行為だって、覚悟してるんだな。

自分のエゴを推し付けようとしてた事に気づかされた。
美緒、分かったよ！