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飴色トライアングル【完結】
第15章 嬉しさと不安と…

ゆっくり前に移動してヒデと前後を入れ替わった。

ちょっと怖いけど
私が操縦するみたいで嬉しくなった。。

「私もジェットスキーの免許取ろっかな?」

目の前にこんな綺麗が海があるのに毎日仕事だけなんて勿体ないよね。
ここにいる間に取れるんじゃない?

「ダメだよ」え~なんで?
ヒデがダメだって!

勉強が難しいの?─それとも危ないから?
あ、費用が掛かるのかも。
お金は…確かにないけど、少しくらいなら

「ねぇ、ヒデ…いくら、あれ、ば、アッ」
勢いよく振り向くと目の前にヒデの顔があってドキッとした。

「いいよ取らなくて…乗りたかったら俺が乗せてやるから、な?」
ヒデはそう言うと、もっと顔を寄せて来る─

「そ、う?…わ、かった」
そう言われたらそれ以上言えないけど…
じゃまた乗せてよね。

…………
海を漂うジェットスキーの上でヒデに凭れて眼を閉じた。大自然の真ん中で波の音を聞きながら全身に風を感じて……なんて贅沢なの…

「……」
チュッ─
首にヒデの唇が触れたような気がした。

ウフッ…ダメだよこんなとこで─
〝美緒~、美緒〟
「み、お!─美緒、起きろ!そろそろ戻るぞ」
え?─なに?あ、うんごめん。

場所を代わるのね、立ち上がって後ろに移動しようとした。
「……キャッ」バシャン
「あ、美緒」
気づくと海の中で私は必死にもがいていた。
ヒデ助けて!
「美緒、暴れるな落ち着け…大丈夫だから」

暴れる私をヒデが救い上げてくれた!
「はぁ~!クスッ─まったく、こんなとこで寝るから」
へ?
風が気持ちよくていつの間にか寝てたみたい。
ボーっとして足を踏み外したんだ。

あ~もう最悪!

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