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飴色トライアングル【完結】
第15章 嬉しさと不安と…

「まっ、浮気は男の甲斐性って言うからな!一度くらいならいいけど…でも彼氏男前だからな~」

おじさん飲み過ぎ。

〝ヒデは…大丈夫だよ。ねえ?〟
黙って視線を移すとやっぱりヒデは苦笑い。

「あのねおじさん、彼は浮気なんてしないから」
「隠すな隠すな、ま~そう言うことにしといてやるよ」
はぁ~ダメだ!
完全に勘違いして…
ヒデには可哀想だけどおじさんには日を改めて説明しよ。


食べて飲んで楽しい会話
島の夏祭りを存分に味わった。
もうお腹いっぱい
小さな子供を連れた人や観光客も帰り始めてるし私達もそろそろ帰ろっか。

「じゃ帰るねおじさん」

港を出て家に向かって歩いていた…

クククッ
また思い出しちゃった。

「美緒、笑い過ぎ…」
ごめん。ダメって思うと尚更可笑しくなる─

「はぁ~俺が浮気するように見えるか?」
ううん、見えないけど!
もう拗ねないで。

いつもはとっても格好いいのに、こんな時のヒデはなんだか可愛く思える。
キョロキョロ
後ろを振り向くと誰もいないし
もういいかな?

ガシッ「おっ!」クスッ─
ウフフ…
ヒデの腕に勢いよく抱きつくと軽く微笑んでくれる

「おじさん、全然話し聞いてくれなかったね」

「心配されちゃったし」ウフフ
「俺スゲ~悪者だよな」アハハ
おじさんには後でよ~く言っておくから心配しないで!


クスクス…
「それより、帰ったら…しようね?」
手元の袋を持ち上げた。

「しようね?って…なんかヤらしいな」
やだ、ヒデまで─
そうじゃなくて…

これ、おじさんが持たせてくれたんだ…

クスッ─
さっきのおじさんとの会話を思い出したら
また笑えてきた。

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