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飴色トライアングル【完結】
第3章 私、邪魔だよね!

今日は頑張ったせいか仕事が思ったよりも捗った。

毎日の残業でお肌の手入れもしてなかったから
さすがに肌も荒れてきた。

千秋からいつ連絡が来てもいいように早く帰って疲れを取ろ!


◇◇◇
こんなに早く帰って来るのは久しぶり

ガチャ─あれ?

玄関の鍵が開いてる。

やだ由美ったら鍵を閉めないで出てったの?
帰ってきたらよく言っとかなきゃ。


「……ぇ」
玄関に入ると、由美のパンプス

その隣に男性用の靴もある─


ドキドキ─
耳を済ますと
妹の部屋から微かに艶のある声が洩れてくる!

その声は、由美なの─

ドクッ、ドクンドクン……
心臓が大きく鼓動する!

足が震えてそこから動けなくなった。

やめてよ!

ここは由美だけの家じゃない
私だって生活してるのに…

ここでそんな事しないで。

いつの間にか、涙が頬を伝って零れ落ちてきた─

やだ、なんで…

ハァハァ
胸を何かで刺されたように苦しくなる…

この場から逃げ出したいのに


上手く呼吸が出来なくてその場に座り込んだ!
ドサッ─

ハァハァ、ハァハァ
いつまでもここにいたら2人に気づかれる。

何とか力を振り絞って立ち上がった。


ガチャ
!?──その時

妹の部屋のドアが開いて…ヒデが出てきた!

「あっ!」
泣き顔の私を見てヒデが固まった!

私がいるとは思ってなかったんだと思う
じっと私を見つめたまま

どうしよう…

涙が滲んで、ヒデの顔が霞んできた。

私、邪魔だよね!
早くここから出てかなきゃ!
「ご、めん、なさい」

バタンッ─
重い脚を引き摺って何とか外に飛び出した。


「……ミオ…」

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