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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第7章 蓮と陸の心境

「この部屋?」
「そう。三人となると、それぞれのベッドでは手狭かな……と。だからキングサイズのベッドを1つ、この部屋に入れようと思う。後の内装は陸の得意分野だよね」
「ここにそのサイズ? じゃあ後はほとんど入らないよ。うーん……四隅に間接照明を仕込んで、雰囲気はなにが良いだろ?」

ジュースを床に置いて、本気で考えてしまった陸。俺としては簡単に思い付いたことを言っただけなんだが、こういうところは流石プロ、考え出したら止まらないらしい。

「そういう部屋なんだから暖色系が基調? シンプルに黒で統一? ……やっぱり黒かな。それに付随し邪魔にならない程度のサイドボードを側面に置いて、これにも下からの間接照明。壁は白のままが良いや」
「ポンポンと浮かぶね?」
「部屋1つの空間コーデなら簡単簡単。敢えてエロさを出すように、サイドボードには色んな道具を置く?」
「それは性的の?」
「うん。鎖1つでも、そんな風に見えるんだ。本当に露骨な物は見えないように、半分飾りのディスプレイは見えるように仕向ける。バスルームに繋がる動線を避ければ、綺麗に仕上がるよ」

空間コーディネーターは伊達じゃない、陸のセンスは細かい場所にまで気を配るほど緻密でいて、それなのに大胆。俺もそれが気に入った。

内装インテリア関係は陸が、細かい物は俺が用意するで話が決まり、準備が整ってから千弥に再度話を持ち込むという、俺と陸でまた共同戦線となった。
どんな結果を生むかは分からないが。

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