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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第2章 始まりは桜の下で……

「三苑さんの気持ちは分かるよ、僕だって驚いてる」
「まさか小野寺さんもだったなんてね、それも言おうと思ったタイミングまで一緒とは……」
「ですから! ですから、急に言われて、急に選ぶのはちょっと……」

どうしよう、どうしよう、どうしよう!
この場、この雰囲気、これで選べはムリです! 分かって欲しいな私の気持ち。

「……小野寺さん少し」
「?? 尾上さん?」
「???」

尾上さんが小野寺さんを呼び、私から少し離れた場所で二人だけで話を始めてしまったの。
まさかケンカとかにはならないよね? もしそんなことをしたら、私は二人とも断る、暴力に走る人は嫌いだから。

「…………」

私が考えたことを他所に、小野寺と尾上さんは穏やかそうに話してる。話の内容までは聞こえないよ、それなりに私から離れているもの。でも最悪の展開にはならないみたい。だとしたらなにを話しているんだろう?

「…………」

なすすべなく、私は桜を見ながら待つこと5分以上? なにを話したのかは分からないけど、私から見て二人は固い握手をしてから私の元に戻って来た。

「……三苑さんが決められないと言うからさ、僕たちも考えたんだ」
「そう、決められないのであれば、決められるまで三人一緒に居れば良いってね」
「………………へ?」
「つまり、俺と小野寺さんと三苑さんが、一つの家で同居。これで頷いてくれないかな?」
「………えぇーー!?」

なぜ、どうして、どうやったら、こんな話になるのーー!?

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