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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第12章 新たなる出発点-千弥

そう思っていれば、蓮さんがまた私をデスクに押し倒し、そして捲り上げられるタイトスカート。これって下着まで丸見えだよ。

「千弥はあまりパンストは履かないよね?」
「あまり好きじゃなくて……」
「俺としては、千弥の生足のほうが好きだよ」
「……へ? ……やぁぁん!」

さわさわと触れられる脚のくすぐったさに、私のほうが後退りしてしまいそう。蓮さんの丁寧な愛撫は、私の身体を蕩けさせてくれる甘い甘い砂糖菓子みたい。
くすぐったさの中にある確かな快感、自然に引き出される甘美な疼き。私はそれを漸く知ったよ、そしてこれが普通なことも。

「千弥の肌は本当に触れ心地がいいから、いつまでもこうして触れていたくなる」
「ンンッ……いつまでもなんて、私が堪らないよ」
「それは俺も同じだけど、もう少し千弥にこうして触れていたい」

身体は正直で、触れられるたび腰から下が震え、私がどれだけ感じでいるか蓮さんにすぐバレてしまうの。それを分かっているのに、内腿までしか触れてくれないもどかしさが、逆に私の疼きを強くする。

だけど1つ変わったことがあるんだよ、それはこんな状態でも『私』として保てるようになったこと。あの時の夢から、もう一人の私は姿を現さなくなってしまい、私は私として性行為をしているという変化。
どこかには居るよ、でもね私の心の中で一緒に居る感覚なの。今もそう、二人の私が半々くらいで丁度バランスが取れている感じがしている。小さくて大きな変化だよね。

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