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一秒に見えた世界
第11章 本気です
一安心をした私はパパが言った事をまたそのまま優誠に伝えた。ママはもしかしたら来ないかもしれないけど私にはパパだけの方が都合が良かった。優誠は指先で私の顔を撫でながらしっかりと

『お前に中途半端な事はするつもりねぇよ。』

と私に言ってくれた。

やったー!!私って絶対に幸せな女じゃん。

そう思った瞬間

ギュルルルルキュウッ…

またしても私のお腹は正直に鳴ってしまうのだった。

私って…、絶対に不幸な女だ…。

そう思って凹む私を優誠が思いっきり笑い飛ばしてくれた。

だって打ちっぱなしからの優誠はずっと機嫌が悪くて私は何にも食べてないんだよ!?

と私は言いたくなるけど優誠はピザのデリバリーを私の為に電話をしてくれた。私は

『明日は私がご飯を作るからスーパーに連れて行ってくれる?』

と優誠に聞いたら

『美奈の好きにすればいい。』

って言いながら私をベッドからは絶対に出す気がない優誠だった。しかもデリバリーで来たピザまでをベッドに持って来ようとするから

『ベッドでご飯とか汚い事はしたくないよ。』

と私が言ったらそれは諦めてくれた。でも私は優誠のYシャツだけを羽織って優誠に抱き上げられてリビングに連れて行かれずっと優誠の膝の上に抱えられたままだった。

そしてリビングではピザまでも優誠が私に食べさせて来た。

『もうお腹いっぱい。』

『お前は痩せ過ぎだから、ちゃんと食え。』

そんな風に優誠は無理矢理に食べさせて来る。適当な食事ばかりの私は確かに背は低くて痩せている。優誠が私の胸を揉んで

『ここのボリュームがあれば完璧なんだがな。』

とか言って来る。

むぎゃー!?ペッタンコじゃないだけマシだと思ってよ!!この完璧男!!

そんな文句を飲み込んで

『太ったコロコロ豚にしたいの?』

と私は優誠に言い返す。優誠は

『豚になったら殺す。』

と平気で言う。

とっても口の悪い大社長様だ。なんでこんな人があんなに大きな会社で社長をやれるのか?

私が世界の七不思議だとか考えるといつものデコピンが飛んで来る。

私に好きにしていいと言うけど好きにはさせてくれない優誠。怖くて乱暴だけど私を大事にしているから過保護になる優誠。

そんな優誠に私は完全に溺れていた。

『優誠、愛してる。』

そう言って私は優誠にキスをした。
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