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キミを愛シテ溺れてる
第4章 *キミを愛シテ溺れてる 2

「風子ちゃんが一生懸命に作ったんだからそんなことを言っちゃダメだ。手作りって言うのはな、お金では買えないんだ」

「人が作った物なんてどこにでも売ってるよ」


「うーん、確かにそうだけどね。塑羅緒のことだけを思って作った物は世界に一つしかないんだ。食べてもらいたいって思って作った気持ちは目では見えないから、値段を付けられないだろ」

「じゃあ風子ちゃんの手作りチョコは一億円くらい?」

「はははっ、もっと高いよ」

「宇宙までお金を積んでも買えないの?」

「うん、そうだよ。その程度では買えない。それが値段をつけられないってことだ」


「風子ちゃんのこのチョコ、すごい……」

もらった手作りのチョコが相当価値のある物だと知った時だった。

でも値段が分からないせいで、困ってしまうことがやって来る。

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