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キミを愛シテ溺れてる
第6章 *キミを愛シテ溺れてる 4
「分かりません……。でも……、嫌いな人と一緒にいても寂しさは埋まりませんよね……」
「はっきり言わないところが小悪魔だね。乙羽さん」
髪をそっと撫でてから、愛おしい顔を見つめてから唇を重ねる。
角度を変えて何度も、何度も。
傍にいることができる残りの時間を会話ではなく、体で愛を伝えた。
最も優しく、その一回を大切にするよう丁寧に……――――
一日でも長く付き合っていたいのに、幸せな時間というものは過ぎるのが早い。
どうあがいてもその日はやってくる。
十二月二十四日の午後九時。
クリスマスプレゼントのネックレスをコートのポケットに入れて、駅前で風子を待つ。
この時間に会う約束していたけどまだ来ない。