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第12章 王子様の嫉妬が甘くて激しい愛に変わる時

「可愛い子がいるな～ってところからしっかり聞いてましたので」


「げっ……」


海田先輩は悪い事をしてしまったと顔に描いてあるような表情をしていて、冷や汗もかいていそうだった。


「頼むよ風子ちゃん！見逃してくれよー！莉乃には言わないでー！」


「どうしましょうね」


もちろん莉乃さんに教えるつもりはない。


嫉妬させてもっと好きになってもらいたいのだから、愛しているに違いないだろうし……。


喧嘩に発展して別れ話になったりしたら大変だし、この悪行を事前に防ぐことができたのだからこれでいい。



「塑羅緒の彼女は怖いな……。なんか威圧感が似てきたし、調教でもしてるのかよ……」


「俺の乙羽さんはいい子だからね」


小悪魔だけど……、っと最後まで口にしなくとも思ってはいそうだ。……たまにそう言ってくるから。