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キミを愛シテ溺れてる
第1章 *キミを愛シテ溺れてる 1

「…………」


「それとも諦めるしかないのかな……。風子ちゃんの人生だからね。
道を外れようが、ただの友達の僕らには止める権利すらないし」


今まで依存していた対象がいなくなってどうしようもなく寂しいから、その寂しさを埋めている。


風子は孤独を嫌う寂しがり屋だった。

そして、つらいことがあると現実と向き合わずに逃げ出す。

でも逃げ出す方向が独特で自分の望んでいない方に向かっていく。


きっとまた無理をしているんだろう。


こんなことまで知っている俺は、今の風子にとって怪しい存在でしかないだろうけど……。


大地の言う通り、彼女が何をしようが勝手だ。

連れ戻しに行っても有難迷惑だろう。


でもこのままではどんどん離れていってしまう。


それだけは、もう――――



「ねえ、大地。乙羽さんをどこで見掛けた?」

「午前中か夜遅くに××駅の前の通りを歩いてるのをよく見るけど……」

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