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雪の日に祝福を・・・。
第8章  2人の夢
  


 渇望の中で自分を犠牲にしない付き合いをしてこなかった。でも、彼は・・・違った。
 彼の夢の為・・・まぁ、私の心のリハビリの為でもあるけれど夢を見て歩き始めた。

 今度は、自分からも与える愛を目指そうと思った。


 《 《


 コンクールを目指して2人の生活が始まった。家事も細かく分担制にして彼が絵を描ける時間を確保した。


「燵夜くん。」


「おはよう。」


「徹夜したのね。私出かけるけれど1人で大丈夫?」


 ようやくアトリエにしている部屋から出て来た彼に返す。


「うん、大丈夫。」


「判ったわ。朝ご飯出来てるからちゃんと食べてね。それと・・・たまには、休憩してね。」


 口付けをする。


「行ってらっしゃい。」


「行っています。」


 彼を残して部屋を出る。

 マンションを少し歩くと駅だ。ラッシュを避けているから今日も悠々と会社に着いた。


  
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