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雪の日に祝福を・・・。
第4章  呪縛の門出
  


 まるで初めから妹と同僚の結婚式をプロデュースしていて相手の家族を出迎えと言わんばかりの態度を取った。


「あっ、もうこんな呼び方ダメですね。鈴村さんまだ時間が少しありますしうちの両親もまだなのでお話し、しますか?」


 笑顔を向けている自分を彼の両親が戸惑いの表情を向けてくる。


「狂っちゃったの?」


「弦っ!!」


 息子を父親が窘《タシナ》める。


「もう、相変わらず手厳しいんだから。でも、社会に出たらオブラートに包むってことも大事なんだからね。」


 笑顔のままやんわり窘める。


「ごめんなさいね、月依ちゃん。この子ったらすぐに思ったこと口にするから・・・」


「いいんですよ~さ、座りましょうか。」


 母親の謝りもすぐに受け流す。


「俺、帰ってもいい。」


「あら。もう行っちゃうの?」


「だって自分のこと虐めて月依さんマゾみたいだし。」


  
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