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第1章 その男、手を出すべからず

「都ー！3番電話！円山産業から！」

しまった！納期過ぎたのに書類渡すの忘れてたー！

何年ここで働いてるの私！

入社して8年。

同期入社は3人。出世した柴田君。

総務で可愛い系アイドル的存在の千賀子だ。

私はといえば慣れない営業でずっーと

こき使われている。

「シバタ工業さんへおろす 納品数間違えるって

クレームきてんぞ、至急、対応して。」

はぃーーーー、


オーディオや、携帯基盤の部品を取引先へ

送ることも業務の一つだ。