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第12章 十二

　下から上へ繰り返し這わされる度、私の体にはゾクゾクと鳥肌が立った。

　嗚呼……気持ち良い。……って、感じてる場合じゃないんだぁぁぁ！

「秋人さん、お願いですから……エッチな事はしないで下さい……折角の温泉なんだし、のんびり入りましょう？ね？」

　ぐったりと体を秋人さんへ預けながらどうにか話すと、唐突に耳孔へ舌を差し込まれて、私は体を仰け反らせる。

　暖かい舌が侵入してくる度、甘い快感に襲われた。

「あぁ……！んんっ……！」

　これで上手くエッチ出来なかったら、ヤバいのに……。使い物にならない女にまた認定される。

　そうしたらもう私は……秋人さんから捨てられるかもしれない。それだけは嫌だ……。私、秋人さんの側にいたい……。

　執拗に舐められ続ける耳孔。それに喘ぎ、悶えていると、急に耳元で質問された。

「ポチ？俺とこのままセックスするか？」

「っ……」

　そんなストレートに……。

　私は戸惑い口ごもるも、続けてぎゅうっと抱きつかれながら耳元で囁かれると、甘く鳥肌が立った。

「俺はポチとしたい。ポチの中を、俺の性器で壊れるまで激しく突きたい」

「秋人さん……何で……」

「本能だ」

　後ろから何度もされる、頬への口付け。それに翻弄されて、一瞬意識を失いかけた。