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僕の彩芽
第5章 五

「んぬっ……ふぬっ……」

 顔の角度を変えながら繰り返し唇を吸い上げられ、足を相変わらずじたばた動かすも。急に唇を離して豪がニットを脱ぐと、私は顔を青ざめた。

「ちょっと待って!脱ぐな!」

「実を言うと……さっきのでムラムラしてんだよ。一発発散させろ」

「ふ、ふざけるなぁぁぁ!」

 よくそんな平気で言えたな!よく好きでもない女と一発発散しようなんて思うな!こいつ猿だ!

「彩芽も家に帰りたいだろ?だったら風俗で働けるようになれ」

 ニットを床に落とし、上半身裸になる豪。無駄に鍛えた筋肉に思わず見惚れてしまう……も、焦りながら叫ぶ。

「やっぱり嫌だ!風俗で働かなくて良い!あんたとするぐらいなら、一生ペットの方がましだ!」

「可愛くねぇ……」

 火に油を注いでしまった……。不機嫌そうに呟いて、そのまま豪は私の首筋へ口づける。――だがその瞬間、インターフォンが鳴ると、ピクッと反応しながら身動きを止めた。

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