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八咫烏
第1章 灯火
???「なぁ、おまり」
真理恵『何?』

???「俺達って戦国なのにゆったりしてるよなぁ」

真理恵『確かにねぇ…』






戦乱の世の中で、彼らは脅かされる事もなく自由に育った。
齢にして16。
幼さは残るが立派な大人である。

彼等が雑賀衆と呼ばれ、戦国時代にあって独特の存在感を醸し出していた。
周囲の大半は険しい山々に覆われ、海岸も絶壁になっている場所が多いため、人が住む所は限られていた。

二人は幼馴染としてそんな場所で育ってきたのです。

???「おまり、親父また戦に出るってよ」
真理恵『そうなんだ…私やだな…』
真理恵『シゲちゃんは、お父様が戦に出て心配じゃないの?』

重秀(しげひで)「本願寺様のお願いらしいし、親父殿は戦果をあげて帰ってくるさ、きっと」

『でも…戦はたくさん人が死ぬんだよ…』
「…」












佐太夫(さだゆう)「コラ!!重秀!!お前またおまりちゃんを夜中まで連れ回してるのか?」
重秀「親父殿?!これは違うんだ」

佐太夫「男なら言い分けするな!!」




ゴンッ



大きな拳骨を重秀に落とすと、佐太夫は笑って言った。

佐太夫「おまりちゃんも、太田党に早く帰らないと住職が心配するよ」

『おじ様ごめんなさい…』
『明日戦って聞いておじ様が心配で』


佐太夫「ワシには火縄がついてるし、おまりちゃんを心配させる真似はしないよ。夜も遅いし帰りなさい」
佐太夫「ほら、重秀、おまりちゃんを太田党まで送ってけ」

重秀「分かった…」

重秀は拳骨の落ちた頭を擦りながら、太田党の寺に一人スタスタと歩いて行く…


『あっ、待ってシゲちゃん!!』
『おじ様それじゃぁ、無事に帰ってきて下さいね!』

ペコリと重秀の父(佐太夫)に頭を下げると、振り向き重秀を追いかけたのです。


その後ろ姿を見ながら佐太夫は呟いた。

佐太夫「穂が実ってきたか…」
佐太夫「どれ…ワシが頑張らねばならんな…」

愛銃をポンポンとひとなですると、佐太夫は少し悲しそうな顔をした…

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