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第3章 目覚め

確かに彼は優しくて、誠実で、帰らなければならない期限があること、そして守れない約束はしなかったのはわかっていた。

でも、それは、私がここに留まることが前提の話。

私は彼と『さようなら』と言っていない、きちんとした別れすらなかったのだ。

もう一度、一目会って話したい。あの時の想いは本物だったのか…
そして終わってしまったことなのか…
彼の口からはっきり言ってもらいたかった。