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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第5章 雨粒
「篠宮さん…篠宮さん…」
木田さんに揺り動かされて目覚めた。
多分何度も声を掛けてくれたのだろう。
彼女は点滴をスタンドから外し片手に持って、僕の前のベッドの縁に座り、僕を起こしてくれた。
「あ…おはようございます。トイレ、行きましょうか…」
彼女がコクリと頷くので肩を貸して掴まらせ、ゆっくり歩いてトイレに向かった。
「私、また熱が上がってしまったんですね。」
点滴袋を持って彼女は残念そうに言った。
「そうですね、でもあと30分で終わりますので、日中は点滴無しで頑張ってみましょうか。」
「はい…」