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第5章 雨粒

【あ〜、よく寝た。


ここはどこだろう。
あっ…キラキラ眩しいっ…

あれは何…

お日さま、お日さま…

真っ白な雲の中、私は今、生まれたの。

雲の下は、みんなの住む場所、今日は曇りだから、私の下も明るいわ。

ん…でも、私、一人ぼっちかも…

雲が大きくなって、灰色になると、地上ってとこに行くのだけれど、
私はまだ生まれたてで小さいから、まだまだ先のこと…


あ〜

ん…

ふぁあ…

あちこちから声がした。

辺りを見回すと同じように生まれたばかりの仲間がいた。

『雨粒ちゃん』

『雨粒ちゃん』

あちこちからみんなが互いに呼びあう声がしだす。