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イかせ屋…2
第11章 その男…



昌さんだけが真剣な顔で私を真っ直ぐに見てる。

この人はずっと私しか見ない人。

だから仕方がないと思う。


「新しい家族が早く欲しい…。」


昌さんの為にピルを止めた。

昌さんの為に子供が欲しいと思う。

もうすぐ結婚をする。

結婚式は7月に『Beau』の関係上、京都でやる予定が決まってる。

その為に来週はうちのお母さん達が曽我家に挨拶へと来てくれる。

昌さんとこの先はお互いにもう迷ったり悩んだりしないとルールを決めた。


「梓っ!」


とびっきりの笑顔で昌さんが私を抱き上げる。


「親父!梓の部屋に帰る。」


昌さんが親分様に言う。

えっ!?

ちょっと…、昌さん!?


「いってらっしゃい…。」


呆れた顔の親分様が私に手を振る。

昊さんが冷めた顔を昌さんにする。


「ちょっと!?」


昌さんに文句を言う。


「任せろ!梓の願いは叶えてやる。」


やる気まんまんの昌さん。

屋台のお兄さん達が私に同情をした顔で合掌をしてるのが見える。

思い込んだら一直線。

やっぱりお馬鹿な昌さん。

多分、今夜はもう絶対に寝かせてはくれない。

とんでもない絶倫でイかせ屋の男だから…。


「梓の為に頑張るからな。」


ご機嫌で私を肩に抱えて曽我家を出る昌さん。

人拐いなのも相変わらず。

あっという間に私の部屋に帰りベッドに私を放り込む。


「梓…、愛してる。」


それは嫌というほど知ってる。

あまりのお馬鹿っぷりに呆れて彼とキスをする。

それでも彼が憎めない。

そんな彼が可愛くて愛おしい。

その男…。

私の夫で未来の子供のパパにつき…。



fine…


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