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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第16章 用法用量は大切です

 上気した顔で、抱き合う姫とお嬢様。
 とんでもなく、美しい光景だ。俺が画家ならスケッチして部屋に飾りてーくれぇの美しさだ。
 しかし……美しんだが、部屋ん中の空気が、そこはかとなくエロっぽい。
 ……なんだか変な夢見そうw

「……おい」
「へいっ?!」

 しまった。変な夢の事を考えてたんで、ビクッとなった。
 こりゃあ何考えてたのかバレちまったら、確実に遠い畑に埋められる奴だねw

「質問の答えは、分かったか?」
「へい。」
「じゃあもう帰れ。」
「へ?」
「この席順は失敗だ。最悪の配置だ」
「…………へえ。」

 そうですね、サクナ様。
 お邪魔ですよね、俺もリュリュもね。
 分かりやす。スグリ様が勝手に酒をリュリュに渡したお仕置きやらなんやらを、しなきゃですよね。
 あんたの事だから、くちゅくちゅなんて可愛いもんじゃねーですね?少なく見積もっても、ぐっちゅぐちゅだねw

 もちろん俺も帰りてえ。帰ってリュリュに酒の一件をちゃんときっちり謝って、許して貰って、詫びに心ゆくまでくちゅくちゅして差し上げねーといけねーなw

 んな事を思ってたら、サクナ様は立ち上がり、女二人の背後に回った。

「こら」
「っきゃん?!」

 そして、不機嫌の極みという顔で、ウサギを摘まみ上げ……や、スグリ様を抱き上げて、お耳の近くでこれ見よがしに囁きやがった。

「……お前が抱き付く相手は、ローゼルじゃねぇだろう?」
「っ!……でもっ」
「ローゼル。良いこと教えてやるからとっとと帰れ」
「何ですの」

 リュリュは眉を寄せて、訝しんだ。そんな顔も、拝みてーほどお美しいやね……帰って来て、本当に良かった。
 見惚れていたら、魔王が悪い声で宣った。

「こいつがーービスカスがさっき言った事ぁ、出鱈目だぞ。」
「え?」
「ええっ!?」

 お姫様を抱いた魔王は、俺ににやぁっと笑いやがった。
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