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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第5章 相手を見てからお願いします
「今日はいい日だわ」
「そうですか?」
俺はお姫さんとお喋りしながら、のんびり歩いて薪を運んだ。

「だって、いいお天気だしあったかいし、ビスカスさんのお仕事も手伝えてるし。楽しい良い日よ」

…………。

こりゃあ、サクナ様の気持ちがちっと分かるね。
こんなに楽しそうに軽々と薪を運べるカヤネズミが、他に居るか?
うーん。思わず惚れる男らしさだな。
…あ。
お姫さん、男じゃねーわw
それに、薪が運べるんなら、カヤネズミじゃ小せーな。
俺の中でスグリ様は、今日からノウサギに昇格だ。
ウサギは、お盛んだっつーからな。
そういう意味でも、ぴったりだな。

「そうだ!ビスカスさんに、聞きたいことがあったの!」
「なんですかい?」
まさか、腕の良い洗濯屋じゃねーでしょうね?
それはとっくにあなた様の旦那にお伝えしてますからね?
俺がそう思っていると、お姫さんの口から予想外の言葉が投げられた。

「しもねたって、なあに?」

…………………………………。

あー、それ…………。

それなー……それを俺に聞くのは……、

……ある意味、正しい人選だわな……。


「そりゃ、スグリ様が知る必要が有るもんなんですかい?」
「え?だって、サクナが言ってた事なのよ?しもねたって言ってたけど、なんだか分からなかったの。サクナの言ってること、ちゃんと分かるようになりたいもの。知ってたら、教えて下さらないかしら?」
可愛い口調でおっしゃいますが、下ネタですぜ?
教えたら刻まれるんじゃねーかと思うんですが、小動物のようなくるくるした目でわくわくしながらじーっとこっちを見てられちゃあ、断るのも気が引けちまうねー。

「…分かりやした。ちょっとだけ、お教えしやす」
「教えてくれるの?ありがとう!!」
ちょっとだけですぜ、と断ると、俺はスグリ様に説明し始めた。

「そうですねー…下ネタっつーのは、言ってみりゃ、挨拶みてーなもんですかねー」

「あいさつ?」

「ええ。軽く口に出すことで、固い雰囲気の場を和ます、的な?」
「え!固い雰囲気が、和むの?!」
固い雰囲気が和むと聞いて、スグリ様は大変な興味を示された。

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