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第17章 正体

「・・・でも・・私は全てを失ったわ・・二度目の結婚も・・今回のことで離婚した・・・。もう・・私の頭の中は・・・・涼さんしか・・・・」



村田さんは手を震わせて言った。



「・・・村田さん・・・でも・・二度も結婚できてるんじゃない・・・。」


私は少し村田さんに近づいた・・・



「涼さんがいいのっ！！」


「涼はだめぇ！！・・・・」



「・・・・・・・」


「・・・涼は・・・ダメだよ・・・村田さん・・・・お願い・・・」



「・・・やっぱ・・・そういう仲なんじゃないっ・・・！！」



村田さんがナイフを振り上げた・・・・



ひぃぃ・・・・



「結城っ！！！」




皆が一斉に走ってきたけど・・・・私は思わず抱えてた資料で村田さんを・・殴った・・・



カラーーン・・・・ナイフが奥に転がって・・村田さんはその場で座り込んだ・・・・・。



「結城っ・・・」



涼と淳が走ってきて・・・涼が私を抱えた・・・・。



「おいっ！！・・・お前警察呼ぶからな？？」



淳は村田さんの腕を掴んで言った。



「待って・・・淳っ・・・・」



私は村田さんのお腹にしがみついて言った・・。



「・・・何言ってんだよ・・・殺人未遂だぞっ・・・・」


「やっ・・待って！！・・・」


私は引きずられながら言った・・・。



「結城・・・・」



「ね・・・村田さん・・・お願い・・・少し・・話そ？？お願い・・・・」



「・・・・・」



「もうダメだ・・止めろ結城・・・」



涼は私を引き離した・・・・



「・・・あんたと・・話すことなんてないわ・・・死ねばいいのよ・・・」



・・・・・上から・・・冷たく突き刺さるような一言・・・。



村田さんは直ぐに警察に連れて行かれ・・・その場で現行犯・・・。