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本の夢…
第10章 卒業



完璧な条件…。

大学の勉強に何の心配もなく私が集中出来る条件…。


「是非、お願いします。」


マスターに頭を下げた。

すぐに部屋の契約をして引越しをした。

昼間はマスターのお店でバイトをして夕食を食べたら自分の部屋に帰る。

バイトの時間でも、暇な時間は本を読んだりして構わないとマスターが言う。

至れり尽くせりの一人暮らし。

そんな生活に慣れた頃に大学が始まった。

頑張ります…。

空を見上げて先生の笑顔にそう心で呟く。

大学が始まったひと月はバタバタとする毎日だった。

習得する単位が多くて大学内を走り回る日が続く。

そして、バイト。

帰ったら寝るだけの生活。

先生…。

想いを抱きしめて毎日眠る。

5月の連休前に学校の掲示板に貼り紙がしてあった。

ついに、あの公園の図書館と美術館がオープンをするというお知らせ。

そのオープンの日の喫茶店は凄くお客様が来て目が回りそうなくらいに忙しかった。


「夕方、図書館に行っておいで…。」


マスターが私にそう言う。


「いいんですか?」

「うん、夢ちゃんは図書館が好きなんだろ?せっかく街で一番大きな図書館が開いたんだから見ておいでよ。」

「ありがとうございます…。」


マスターの言葉に甘えて図書館を見に行く事にした。

公園のバラ園を抜けると図書館がある。

ガゼボを見ながら思い出に浸る。

先生…。

まだ私を覚えてる?

心はずっと穏やかなままだった。

図書館に向かうと新しい図書館はいっぱい本の匂いがする。

児童書の部屋。

通路を抜けると専門書の部屋。

その先は身分証明書が必要だと言われた。

18歳以上しか閲覧が出来ない本があるかららしい。

先生が貸してくれた官能小説を思い出してクスクスと笑った。

広い図書館の中で、そんな大人の本の世界へと私はゆっくりと突き進んでいた。



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