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恋愛成就のおまじない【短編】
第2章 好きな人に見られながら…?




 男子とはあまり喋れない奥手なあたしと大河くんの接点は、実はほとんどなくて…憧れて見てるだけなんだけど。

 
 でも好き。


 「遙(ハルカ)…」


 って、あの少し低めの声で呼んで貰いたいな…


 服を整えながらそう思っていたら


 「遙」


 大河くんの声がした。


 「…へ?」


 恐る恐る窓際を見るとゆっくりとこちらに歩んでくる大河くんと思われる人の姿。


 月明かりで逆光になってその表情は窺い知れないけれど…


 「さっきから呼んでたのに聞こえなかった?…なに…してたの?」


 「えっと…あの…お、おまじないっ!」


 もしかして、見られてた??

 あまりにも恥ずかしくて身体の奥から熱くなってくる。


 「おまじないって、何の?」


 ただの疑問というよりは、少し愉しんでいるような声色。


 どうしよう…

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