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つらい恋なんか投げ捨ててやる
第3章 つらい恋を投げ捨てろ 前を向いて胸を張って歩けるように

いつもわたしは日陰の女。会うのは平日の夜ばかりで、豪華な食事とその後の豪華なホテルのスイートルームでのセックスがセットで付いてくる。でも朝まで一緒に過ごしたことは一度もない。せっかくのスイートなのに勿体無い話だ。今日は無理と我儘をゴリ押ししてやっとの思いで願いを聞いてもらったという次第である。
「ふたりでお花見するのは初めてだわ」
「そんなはずはない。去年だって・・」
「それは夜桜見物です。こんないい天気で、しかも青空の下をあなたと一緒にいられるなんて初めてだと思う」
「それはそうかもしれないが」
サングラスの横顔は相変わらず不機嫌そう。でもいいんだ。もう・・いい。
「ふたりでお花見するのは初めてだわ」
「そんなはずはない。去年だって・・」
「それは夜桜見物です。こんないい天気で、しかも青空の下をあなたと一緒にいられるなんて初めてだと思う」
「それはそうかもしれないが」
サングラスの横顔は相変わらず不機嫌そう。でもいいんだ。もう・・いい。

