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ほのぼのした時間を
第4章 バカンス

手を繋ぐと、機内で出発のアナウンスが流れた。

「GWにチケット取れて良かったねー」
「……」
「春人?」
「ぐぅ…」

寝るの早っ!?
まあ寝不足で疲れてたから、着くまでゆっくり寝かせとこう。

そうだ…
繋いだ手を一旦解いて、春人の喉が乾燥しないようにマスクを着けてあげた。

「…うーん」

…見た目不審者っぽくなったけど、大丈夫かな?

[それでは、離陸いたします]

あー、やっと飛んだ。
3時間くらいで、沖縄だー。

眠気も無く暇なので、機内誌を読むことにした。

へー、美味しいホットケーキが食べられるお店か。
今度行ってみよ


…げっ!!
インタビュー記事にBlue Eyesが載ってる!

しかも周りの人達、雑誌読んでるじゃん!
今は顔が隠れてるけど、春人のことバレてない!?
横目で見渡すも、こっちを見てる人は居ない。

そういや前に美咲が言ってたっけ、「挙動不審の方が逆に怪しい」って。
気付かれてない時は、堂々としてた方が良いんだっけ?

…ダメだ、堂々と出来ないよ。
座席のイヤホンを耳に押し込んで、キツく目を瞑った。

あー、怖い…



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