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嘘やろ!?
第11章 プライド



透が言ってたミシュランガイドに載ったという店でランチをする。


「案の定、思いっきり後悔をした顔してたな。」


透が呆れたように言う。

隆也の事だ。


「そうか?」


とぼけて答える。


「今更、朱音が欲しい言うてもやらんぞ。」

「それは無いわ…。」


笑ってた。

隆也の後悔は私を失くした事じゃない。

隆也は自分が一番可愛いという人だ。

透と付き合ってから特にそれを感じるようになった。

隆也の後悔は自分がくだらない浮気をして、くだらない女に捕まってしまった事への後悔だ。

私を失くした事には後悔をしてない。

お世辞にもあまり可愛くない若いだけの女を隆也が腕にぶら下げてた事に思い出し笑いをしてまう。


「なんやねん?」


透が不思議そうに私を見る。


「透で良かったと思ってる。」


そう素直に言ってた。

あの日、透で良かったと思う。

ヤケクソで変な男と新しい恋をしてたら、きっと私も隆也と同じように後悔をしたはずだ。

透だったから隆也は私に何も言えなかった。

私がまだ1人だとわかれば隆也は自分のプライドの為に私にまた連絡をするとか言うに決まってる。

だから透が居てくれて良かったと感謝する。

透は変なプライドを持たずに私を一番に考えてくれる男だから…。

ランチの後は異人館のトリックアートを観に行った。

科学が好きで芸術を観たがる私の彼氏。

帰りはチーズケーキを私の分とお店の分をきっちりと買う私の恋人。


「旅行に行く服とか買うたろか?」


すぐに私を甘やかす透…。

要らん言うてもいつの間にか買うてるから笑うしかない。

隆也じゃなくて透で良かったとほんまに思う。

だからな…、透…。

どこにも行かんといてや…。

私の好きな笑顔を見せる透にそれだけを祈ってた。



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